予想外でネガティブな状況について
今年に入り良き出会いや今まで積み重ねが実るようなよい事ばかりが続いていましたが、そんなに良いことが続くわけはありません(*_*)
朝現場に行き隣のおじいさんがおられたのでおはようございますとご挨拶をしたところおはようございますじゃないだろ!とかなりご立腹の様子で、何が何だかわからない僕はとにかくこちらが何かご機嫌を損ねる事をしたのだろうと思いしばらくお話しを聞いていました。
そうしてお隣さんのお話を聞いていると、現場はコンクリート打設の為に土留めの縁石を撤去する作業を重機でやっているときにうちの職方さんが操作ミスで隣の塀の下部を傷めたのですが、その対応が不味かった、、。
すでに10日は経過しているのに職人さんは僕に報告をしてくれていなかったのです。
お隣さんはその事を知らないので僕を何とふざけた奴だとお怒りになっておられたのです。
その事を知った息子さんも大変ご立腹でしかもその息子さんは設計事務所を経営されており同じ建設業の方でした。
思いつく限りの謝罪を言葉と振る舞いで示したものの怒りが治まるはずもありません、お隣さんの立場に立てば当然の事だと思います。
その息子さんで設計士さんは役所に連絡してこちらにペナルティを促す事をしなければいけないとしきりに仰います。
私はそれで気が済むようでしたら御請けしますとお伝えしました。
それでも気が治まらず今度はこちらの業者を使い私でなくお施主さんに直接請求をすると私に怒り口調で伝えてこられました。
それでお気が済むようでしたらそれもお受けしますとお伝えします。
とにかくペナルティを私に与えなければいけないと仰られます。
これは怒り心頭でそうしなければ気が済まないのだと思いました。
こちらにどんな理由があったとしても大事な家の塀を一部(H600の塀の下部を200角ぐらい壊した)壊してしまいその事を何事もなかったかのように現場に現れて知らなかったとはいえ図々しくもおはようございますと挨拶をしたのだから、そのぐらい当然なのだと思いました。
そういうお話をしばらくお聞きした後に私が出来る事はこうですがいかがでしょうか?
という提案もしました。
破損部分をカッターでまっすぐにしてアンカーボルトを入れ差し筋をしてそこで型枠を組み上部が残っているので正面にコンクリートを入れる為一部だけ開けてそこで打設した後に左官屋さんに仕上げてもらうという事ではいかがですか?と提案をしました。
そうして話をしていくとその息子さんはそれでもいいが立ち合いしたうえで写真を撮っておけ!という事でした。
その場はそういう事で納得頂いたようで後日また連絡をする事としました。
このトラブルは「情報」がその日のうちに私に届いていたならばここまでお隣さんを怒らせずに済んだはずです。
そして問題は人を介して起こるとも思いました。
僕は考えました。
うちの職人が何故僕に伝えなかったんだろう??
本人が失敗を問われたくないという理由がまず一つ
次にこのぐらい大丈夫だろう?という甘さが一つ
もう一つは、自分の評価を下げられたくない。
この3つが私が思いついた理由です。
でもわざと隣を破壊して報告をせずに僕を困らせようとしたのではないと思います。
わざとはやっていない。
なのに報告をしないのは何故なんだろう???
ここを考えていたのですがそんな事を考えているよりも先にやらなければいけないのはお隣の塀をお隣が納得いくまで修復する事です。
本人に責任を全部取らせることやお隣さんが言うように僕がペナルティを与えたらこの職人さんの考え方は変わるのでしょうか?
僕は変わらないと思います。
行動性(結果を産み出す行為)は考え方が元になっているからです。
この職人さんの考え方はとにかく自分に甘いんです。
私もこの経験を経て自分の甘さも自覚しました。
自覚しても甘さは取れません。
肝に銘じると言いますが、痛みを伴うほど肝に銘じる事が出来なければ甘さは取れません。
それとこうしたら罰があるから気を付ようという考えも根本は治らないと思います。
根本というか持っている魂が変わらなければこのような失敗は小さい事から大きい事になっていく気がして自分の魂も変える必要を強く感じました。
縁があって出会い縁があってトラブルも経験する。
ペナルティを与えても根本は変わらない自発的に正しい事を促す行動性にはつながらないと思います。
でもペナルティを与えられるという恐怖が世の中には蔓延している気がします。
ペナルティを与える事で相手に謝罪させてお金を要求するような事があればそれは暴力団と同じだと思います。
この事をお客様にも報告しました。
お客様は私が報告したことを一切責めずに私の今後を心配してくれました。
自分が出来る責任は何としてでも取ろうと思いネガティブな話でも早く伝える努力をすれば一番大切な信頼関係を崩す事は避ける事が出来てその後もお付き合いを継続するチャンスにつながる事がある。
そしてそれは当たり前だけどその振る舞いをしにくいしてもどうせ「ペナルティ」が待っているだけなんだと職方は考えている。
だから「ペナルティ」を与えても結果は良くならない。
どんな人も失敗は隣りあわせで失敗を繰り返して成長するはずです。
失敗をただ許してもペナルティだけ与えても未来は良くならない。
断熱をインフラにする為に頑張れば頑張るほどこういう障害はこれからも出てくると思っています。
問題が起こったときにどう振る舞うべきなのか?
私は今回少しの勇気と責任感があれば職方は私に伝える事が出来てお隣の気分をここまで損ねる事はなかったと思いました。
少しの勇気と責任感を持たせる為にはペナルティよりも人の信頼を無くす事のほうがダメージは大きいという事も理解してもらわなくてはなりません。
これから出会う人たちにどう振る舞えばよいのかを考えさせられる出来事となりました。